新薬理学セミナー 2015

~炎症を基盤病態とする疾病に対する新たなる創薬研究への挑戦~

~炎症を基盤病態とする疾病に対する新たなる創薬研究への挑戦~

炎症は,病原微生物,損傷細胞,刺激物質など,有害物を除去し組織の治癒を開始する生体防御機構で生体維持に不可欠な機能ですが,本来は生体を守るはずの炎症反応が,何らかの原因で過剰にしかも無秩序に起こると,種々の機能障害を来し疾病の発症要因となります。

炎症が関与していると言われる疾患は多岐にわたり,慢性炎症が,生活習慣病,がん,自己免疫疾患といったさまざまな疾患に共通する基盤病態となっていることが明らかにされてきました。したがって,炎症を抑制することが病態の改善に繋がると考えられているものの,極めて多岐にわたる炎症を原因とする疾患に対する個別の抗炎症療法は未だ確立されていません。

そこで,本セミナーでは,炎症を基盤病態とする疾病に対する創薬研究のための新しい切り口の導入を提供できればと考え,諸種病態における炎症の役割を専門に研究されている先生方にご講演いただく形で,企画いたしました。講演者の先生方には,対象となる疾病の炎症としての病態生理,その炎症モデルや解析手法,治療戦略としての標的炎症分子としてどんなものが将来的に有望か,などを講演内容に盛り込んでいただき,さらに十分な質疑応答をしていただくことで,若手薬理学研究者にとっても有意義な企画となっております。

この度の新薬理学セミナー2015は,第66回日本薬理学会北部会と同時開催いたします。興味をもたれている研究者の先生方,院生および学生の皆様には,今後の研究の発展に繋がる貴重な機会になります。多くのご参加をお待ちしております。

※薬理学会会員でなくても参加できます。

日  時

  1. 平成27年9月19日(土)9:00~12:00

場  所

  1. 富山国際会議場(〒930-0084 富山市大手町1)

世話人

  1. 服部 裕一(富山大学大学院医学薬学研究部(医学系)分子医科薬理学講座)

参加費

  1. 1000円(軽食代を含む) ※学部学生は無料です
  2. 当日会場にて徴収いたします

募集人数

  1. 100名(定員になり次第,締め切らせて頂きます。)

申し込み方法

  1. こちらのフォームからお申し込みください

講演者

1. 福井裕行先生(徳島大学特任教授)

  1. 新規病理機構解明による創薬ターゲットの同定:花粉症の高度改善治療戦略

2. 今井由美子先生(秋田大学教授)

  1. 宿主核内ネットワークを標的としたウイルス感染症治療薬の可能性

3. 杉浦悠毅先生(慶応義塾大学講師)

  1. 質量分析を用いた生体分子プロファイリング
    ~微量炎症メディエーター・イメージングとリアルタイム分析へ~

4. 戸邉一之先生(富山大学教授)

  1. 2型糖尿病発症における脂肪組織マクロファージの役割

5. 丸 義朗先生(東京女子医科大学教授)

  1. がん転移前肺土壌形成は可逆的か

学会事務局

〒930-0194 富山県富山市杉谷2630番地
富山大学大学院医学薬学研究部 東西統合医療学域東西統合医学系
分子医科薬理学講座
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